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特定技能外国人材はどの国から採用できる?主要送り出し国と人材の特徴

  • sou takahashi
  • 3 日前
  • 読了時間: 11分
特定技能の受け入れ国一覧【2026年版】送り出し国別の特徴と採用注意点

「特定技能外国人はどこの国から採用できるのか?」——外国人採用を検討する企業が最初にぶつかる疑問のひとつです。特定技能制度では、日本政府が二国間協定(MOC)を締結した国々を主な送り出し国として、各国の法令・ガイドラインに沿った採用が求められます。一方で、国内在住の外国人であれば国籍の制限なく採用できるケースもあります。


本記事では、2026年時点における特定技能の受け入れ対象国の一覧と、主要送り出し国それぞれの特徴・採用手続き上の注意点・業種との相性まで網羅的に解説します。


📋 目次


1.特定技能の採用対象国:基本的な考え方


特定技能の採用対象国:基本的な考え方

特定技能制度における「採用可能な国」は、採用方法によって異なります。まず大前提となる2つのケースを確認しましょう。


  海外在住者を採用する場合  日本と二国間協定(MOC)を締結した国が対象。各国の法令・ガイドラインに従った手続きが必要  2  国内在住者を採用する場合  基本的に国籍の制限なし。ただしイラン・トルコ国籍は除外。在留資格変更手続きのみ必要

二国間協定(MOC)とは何か?


二国間協定(Memorandum of Cooperation、MOC)とは、日本と相手国が「特定技能外国人の適正な送り出し・受け入れを推進するための協力」について取り交わした覚書のことです。2026年4月時点で、日本は14か国とMOCを締結しています。


MOC締結国から海外採用する場合、各国の送り出し機関を通じた手続きや、相手国の政府機関(フィリピンのDMW、ベトナムのDOLABなど)への届出が必要になります。これらの手続きを怠ると採用が認められない場合があるため、注意が必要です。


📌 MOCが締結されていない国からも採用できる? 海外在住者の採用については、MOC未締結国からの場合も法律上は不可能ではありませんが、実際には送り出し体制が整っておらず、手続きが複雑になります。実務上はMOC締結14か国からの採用が主流です。

採用できない国(例外)


🚫 イラン・トルコ国籍の方は特定技能制度から除外されています。 これは法務省の告示により定められており、イランとトルコ国籍の外国人は、日本国内に在住している場合でも特定技能の在留資格を取得・変更することができません。採用選考時に必ず国籍を確認しましょう。

上記2か国以外であれば、国籍そのものによる制限は基本的にありません。ただし海外から採用する場合は、前述のMOC締結国であることが実質的な前提条件となります。



2.二国間協定(MOC)締結国一覧【2026年版】


2026年4月時点で日本がMOCを締結している14か国を一覧で示します。それぞれの締結年・送り出し機関の担当省庁・主な特徴を整理しました。

国名

MOC締結年

相手国の担当省庁・機関

送り出しの特徴

🇻🇳 ベトナム

2019年

労働・傷病兵・社会省(MOLISA)/DOLAB

最多送り出し国。認定送り出し機関制度あり

🇵🇭 フィリピン

2019年

移住労働者省(DMW、旧POEA)

DMW審査・OEC取得が必須。手続きが最も厳格

🇮🇩 インドネシア

2019年

労働省 / BP2MI(海外労働者配置・保護庁)

IPKOL経由での手続き。急増中

🇳🇵 ネパール

2019年

労働・雇用・社会保障省

留学生経由が多い。国内在留者も豊富

🇲🇲 ミャンマー

2019年

労働・移住・農村開発省

技能実習移行ルートが多い。政情に注意

🇰🇭 カンボジア

2019年

労働・職業訓練省

送り出し体制整備中。農業分野に多い

🇲🇳 モンゴル

2019年

労働・社会保護省

農業・建設系に多い。人材数は比較的少ない

🇱🇰 スリランカ

2019年

外国雇用局(SLBFE)

英語力高め。介護・サービス業向き

🇧🇩 バングラデシュ

2019年

海外雇用・移住省

製造・建設系が多い。近年増加傾向

🇺🇿 ウズベキスタン

2019年

雇用・労働関係省

中央アジアから注目。若い労働力

🇵🇰 パキスタン

2019年

海外雇用公社(OEP)

製造・建設系。英語力はアジア系の中では高め

🇹🇭 タイ

2019年

雇用局(DOE)

サービス業向き。日本語能力高め傾向

🇮🇳 インド

2023年

外務省・労働雇用省

英語力が高い。IT・製造・介護分野に対応

🇲🇾 マレーシア

2023年

人的資源省

英語・中国語対応可。多文化人材が特徴

⚠️ 最新情報を必ず確認: MOCの締結状況や各国の運用ガイドラインは随時更新されます。採用活動を始める前に、出入国在留管理庁の公式サイトまたは各分野の所管省庁の最新情報をご確認ください。


3.受け入れ人数の最新動向と国別シェア


受け入れ人数の最新動向と国別シェア

特定技能外国人の受け入れ人数は年々増加しており、2025年6月末時点では約33万6,196人に達しています(出入国在留管理庁発表)。前年比133.5%という急激な伸びです。


336,196  人  特定技能外国人の総数    (2025年6月末時点)  133.5  %  前年比(急増中)  16  分野  受け入れ対象分野    (2024年拡大後)  14  か国  MOC締結国    (2026年4月時点)

ベトナム一強時代の終焉:インドネシア・ミャンマーの台頭


特定技能外国人の国籍別シェアは大きく変化しています。制度開始当初から2022年頃まではベトナム国籍が圧倒的多数を占めていましたが、近年はインドネシア・ミャンマーが急速にシェアを拡大しています。

国籍

人数(2025年6月末時点・推定)

シェア

トレンド

🇻🇳 ベトナム

約14万人以上

約42%

最多だが相対的シェア低下中

🇮🇩 インドネシア

約5万人以上

約16%

急増中・2位争い

🇲🇲 ミャンマー

約4万人以上

約13%

技能実習移行で増加

🇵🇭 フィリピン

約3万人以上

約9%

介護・サービス業で安定

🇨🇳 中国

約2万人以上

約7%

国内在留者からの移行が主

🇳🇵 ネパール

約1.5万人以上

約5%

留学→特定技能移行が多い

その他

約2万人以上

約8%

カンボジア・バングラデシュ等

📌 トレンド: 海外試験合格者数では、インドネシアとミャンマーが圧倒的な伸びを示しています。かつてのベトナム一強から、多国籍化・分散化が加速しています。採用先の選択肢を広げることで、特定の国のみへの依存リスクを回避することができます。

海外採用と国内採用の比率変化


制度開始当初は国内在留者(技能実習修了者や留学生)の特定技能移行が大半でしたが、近年は海外現地から直接採用するケースが増加しています。この傾向は、国内の特定技能人材プールが徐々に飽和に近づいていることを示しており、今後は海外採用ルートの活用がより重要になると見られています。



4.主要送り出し国の特徴と採用注意点【詳細解説】


特定技能の採用数が多い主要国について、国民性・日本語能力・送り出し体制・採用手続き上の注意点を詳しく解説します。採用する国を選ぶ際の参考にしてください。


🇻🇳 ① ベトナム 送り出し人数:最多 / MOC締結:2019年 人数No.1 技能実習移行多い 日本語能力高め 送り出し機関認定制度あり 特徴: 特定技能外国人全体の約42%を占める、最大の送り出し国です。技能実習からの移行者が多く、すでに日本語・職場文化に慣れた人材が豊富に存在します。また、日本への留学生数も多く、国内在留者の活用も盛んです。  日本語能力: 技能実習経験者はN3〜N4程度の日本語力を持つケースが多く、即戦力として活躍できる人材が揃っています。ベトナム語と日本語の学習適性が高く、比較的短期間で日本語を習得する傾向があります。  国民性・仕事観: 向上心が高く、勤勉で働き者という評価が定着しています。集団行動より個人の裁量を重視する傾向があり、モチベーションを維持するための評価制度や将来のキャリアパス提示が定着率向上につながります。  採用手続き上の注意点: ベトナム政府は「認定送り出し機関」制度を設けており、DOLAB(労働管理局)に登録された機関のみが特定技能の送り出しを行えます。採用の際は、必ず認定送り出し機関を利用しているか確認が必要です。非認定機関を使った場合は手続きが認められません。  ⚠️ 注意: ベトナム政府は2024年以降、海外渡航労働者の保護強化を目的とした規制を強化しています。現地試験の実施遅延が発生しているケースもあるため、採用スケジュールに余裕を持つことが重要です。

🇮🇩 ② インドネシア 送り出し人数:急増中(2位争い) / MOC締結:2019年 急増中 若い労働力 ハラール配慮必要 製造・建設に強み 特徴: 世界第4位の人口を持つインドネシアは、若い労働力が豊富で特定技能外国人の送り出し国として急速に存在感を高めています。2025年時点で、海外での技能試験合格者数においてミャンマーと並んで上位を占めています。  日本語能力: ベトナムと比較すると日本語学習歴が浅い場合も多いですが、近年は日本語学習熱が高まっており、N4〜N5レベルの人材も増えています。入社後の日本語教育サポートを充実させると定着率が上がります。  国民性・仕事観: 温和で協調性が高く、職場の人間関係を大切にする傾向があります。宗教(イスラム教)への配慮が必要で、礼拝時間の確保やハラール食への対応を求められる場合があります。  採用手続き上の注意点: インドネシアからの海外採用は、IPKOL(Informasi Pasar Kerja Online)という政府の就労情報プラットフォームを通じた手続きが求められます。BP2MI(海外労働者配置・保護庁)への申請も必要です。手続きの流れが複雑なため、現地の送り出し機関との連携が不可欠です。  ✅ ポイント: ムスリムが約88%を占めるインドネシア人材のために、礼拝スペースの確保や食事への配慮(豚肉・アルコール不使用)を整えると、採用後の定着率が大幅に向上します。

🇵🇭 ③ フィリピン 送り出し人数:4位 / MOC締結:2019年 英語力高い 手続きが最も厳格 介護分野に最適 OEC取得が必須 特徴: フィリピンは英語が公用語であり、英語力を活かしたコミュニケーション能力が高い点が大きな強みです。特に介護・サービス・ホテル業での活躍が期待されており、接客マナーの高さでも評価されています。  日本語能力: 技能試験通過レベルのN4相当から、N2〜N3レベルの人材まで幅広く存在します。英語優位のため、日本語よりも英語でのコミュニケーションを好む人材も多く、入社後の日本語研修が効果的です。  国民性・仕事観: 明るく社交的な国民性で、コミュニケーション能力に優れています。家族への愛着が強く、家族を支えるために働くという強いモチベーションを持つ人が多いため、賃金の透明性と家族への仕送り支援が定着率に影響します。  採用手続き上の注意点(最も複雑): フィリピンは送り出し手続きが特定技能対象国の中で最も厳格です。主な手続きフローは以下のとおりです。  フィリピン側の認定送り出し機関(エージェント)と「人材募集・雇用に係る募集取決め」を締結 移住労働者事務所(MWO)への必要書類の提出・審査 MWOにて外国人求職者と企業担当者が面接 移住労働者省(DMW)への登録・許可取得 在留資格認定証明書の交付申請(日本側) 査証(ビザ)発給申請 出国前オリエンテーション(PDOS)の受講 海外雇用許可証(OEC)の発行・取得 ⚠️ 重要: フィリピン側エージェント(送り出し機関)との「直接契約」が日本の企業に義務付けられています。中間業者のみを通じた採用は認められません。また、OECの発行なしには出国できないため、採用から就労開始まで4〜6か月以上かかるケースがあります。スケジュールに余裕を持って計画することが必須です。

🇲🇲 ④ ミャンマー 送り出し人数:3位 / MOC締結:2019年 技能実習移行多い 政情に注意が必要 勤勉・真面目 製造・農業に多い 特徴: ミャンマーからの特定技能外国人は、その多くが技能実習経験者であり、すでに日本の職場環境に馴染んでいる人材が豊富です。海外での技能試験合格者数では上位に位置しており、人材の絶対数は十分にあります。  日本語能力: 技能実習経験者はN3〜N4程度が多く、日本語でのコミュニケーションに問題ないケースがほとんどです。ミャンマー語と日本語の学習適性が高く、入社後も上達が早い傾向があります。  国民性・仕事観: 真面目で従順、協調性が高いという評価が多く、職場でのトラブルが少ない傾向があります。仏教徒が多く(約88%)、宗教的な祝日への配慮が求められる場合があります。  採用手続き上の注意点: 2021年の軍事クーデター以降、政治的な混乱が続いており、現地の送り出し機関の信頼性や手続きの安定性にばらつきがあります。信頼できる送り出し機関の選定が特に重要です。現地採用の場合は情勢確認をこまめに行い、国内在留のミャンマー人を採用する方がリスクを抑えられます。  ⚠️ 注意: ミャンマーの政情不安により、現地での日本語試験・技能試験の実施が遅延・中止になるケースがあります。採用計画に影響する可能性を考慮し、代替候補の送り出し国も検討しておくことを推奨します。

🇳🇵 ⑤ ネパール 送り出し人数:6位 / MOC締結:2019年 日本語能力高め 留学生→特定技能が多い 国内在留者が豊富 勤勉・向上心高い 特徴: ネパール人は日本語学習への意欲が高く、来日前から積極的にN3〜N2レベルを取得している人材が多い送り出し国です。日本への留学生数も多く、日本の大学・専門学校を卒業後に特定技能に移行するケースが目立ちます。国内在留のネパール人労働者が比較的豊富で、採用しやすい環境があります。  国民性・仕事観: 向上心が高く、将来の正規雇用・キャリアアップを目指してモチベーション高く働く傾向があります。キャリア開発への支援(資格取得補助・昇給制度)が定着率向上に直結します。  採用手続き上の注意点: ネパールは国内在留者の採用が多いため、在留資格変更手続き(ビザ変更)が主な手続きになります。海外採用の場合は現地送り出し機関との連携が必要ですが、ベトナムやフィリピンと比べて手続きはシンプルな傾向があります。

⑥ その他の主要送り出し国(概要) 国名	人材の特徴	向いている分野	採用上の注意点 🇨🇳 中国 (国内在留者)	日本語能力が高い人材多数。技術・知識水準高い	製造、IT、サービス業	国内在住者が主。転職意向が比較的高い傾向 🇰🇭 カンボジア	真面目・素直。日本語学習中の人材が多い	農業、食品製造、介護	送り出し体制が整備途上。人材数は少ない 🇲🇳 モンゴル	体力があり、農業・建設向き。日本語習得が早い	農業、建設、製造	人材プールは小規模。送り出し機関数が少ない 🇱🇰 スリランカ	英語力高い。コミュニケーション能力に優れる	介護、サービス業、外食	人材数は増加中だが日本語力の個人差が大きい 🇧🇩 バングラデシュ	若い労働力。製造・建設に意欲的	製造、建設、農業	日本語力に個人差。送り出し機関選びが重要 🇺🇿 ウズベキスタン	勤勉。ロシア語・英語も話せる人材あり	製造、建設、農業	日本語教育体制が整備途上。成長市場として注目 🇮🇳 インド	英語力が高く、高学歴人材も多い	IT、介護、製造、サービス	MOC締結が2023年と比較的新しく、送り出し体制の構築中 🇹🇭 タイ	日本語・英語ともに対応可。サービス業に強み	外食、サービス、ホテル	人材の海外志向が他国と比べてやや低い



5.業種・分野別のおすすめ送り出し国


業種・分野別のおすすめ送り出し国

特定技能の対象16分野は、それぞれ求められるスキル・コミュニケーション能力・体力などが異なります。分野ごとに相性のよい送り出し国を選ぶことが、採用成功と定着率向上につながります。


介護分野


介護分野では、コミュニケーション能力の高さ・利用者との信頼関係構築力・日本語能力が特に重要です。

おすすめ国

理由

注意点

🇵🇭 フィリピン

英語・コミュニケーション能力が高い。介護教育の水準も高い

手続きが複雑。採用から就労まで時間がかかる

🇮🇩 インドネシア

若い人材が豊富。介護分野への参入意欲が高い

ハラール対応・礼拝時間の配慮が必要

🇻🇳 ベトナム

日本語習得が早い。すでに介護現場での実績が多い

認定送り出し機関を通じた採用が必須

🇱🇰 スリランカ

英語力が高く、異文化適応能力に優れる

日本語力は個人差が大きいため事前確認が必要

建設・製造分野


建設・製造分野では体力・技術力・安全意識の高さが求められます。日本語は現場コミュニケーションのためN4程度が目安です。

おすすめ国

理由

注意点

🇻🇳 ベトナム

建設・製造分野の技能実習経験者が最も多い

送り出し機関は必ず認定機関を使用すること

🇲🇲 ミャンマー

真面目で技術習得が早い。技能実習移行ルートが充実

現地採用は政情リスクを考慮すること

🇮🇩 インドネシア

若い労働力が豊富。急増中で人材供給が安定

IPKOL経由の手続きに慣れた支援機関の活用を推奨

🇧🇩 バングラデシュ

製造・建設への就労意欲が高い。労働力が豊富

日本語教育サポートが必要な場合が多い

飲食・外食分野


飲食・外食分野では、接客スキル・衛生管理意識・日本語でのコミュニケーション能力が重要です。

おすすめ国

理由

注意点

🇵🇭 フィリピン

サービス精神旺盛。英語でのインバウンド対応も可

手続きが複雑なため、早めに採用活動を開始すること

🇳🇵 ネパール

飲食業経験者が多い。日本語能力も比較的高い

特定技能の飲食分野試験への事前準備が必要

🇹🇭 タイ

サービス業の職業意識が高い。料理スキルも高め

海外就労への意欲が他国と比べてやや低い傾向

農業・漁業分野


農業・漁業分野では、体力・屋外作業への適性・季節変動への対応力が重要です。

おすすめ国

理由

注意点

🇻🇳 ベトナム

農業従事経験者が多い。地方農村出身者が豊富

認定送り出し機関の利用を必ず確認すること

🇰🇭 カンボジア

農業国出身のため農業への適性が高い。真面目

送り出し体制がまだ整備途上のため時間がかかる

🇲🇳 モンゴル

体力があり、屋外作業への適性が高い

人材プールが小さく、採用競争が激しくなる可能性



6.国内在住外国人の採用:国籍制限なしの活用


海外から採用する場合と異なり、日本国内に在住している外国人を採用する場合は、基本的に国籍の制限がありません(イラン・トルコを除く)。この点を活用することで、採用可能な人材の選択肢が大幅に広がります。


国内在留者なら採用可能な国籍が広がる


海外採用ではMOC締結14か国が実質的な対象ですが、国内在留者であれば中国・韓国・台湾・モンゴル・スリランカなど、多様な国籍の外国人を特定技能として採用できます。国内在住者の活用は以下のような在留資格を持つ方が対象になります。


  • 技能実習2号修了者良好に修了した場合は技能試験・日本語試験が免除。最もスムーズに移行できる

  • 留学生(在学中・卒業後)所定の技能試験・日本語試験に合格すれば、在留資格変更が可能

  • 特定活動・定住者・家族滞在 等在留資格の変更許可申請で特定技能に切り替えが可能なケースがある

  • 他企業の特定技能外国人(転職希望者)特定技能1号は同一分野内での転職が認められている。採用で引き抜きも可能


国内在留者採用のメリットと注意点


✅ 国内採用のメリット:    ①渡航費・送り出し機関費用が不要でコストが低い/②すでに日本語に慣れているため即戦力になりやすい/③採用から就労開始までの期間が短い(1〜2か月程度)/④海外採用のような国別の複雑な手続きが不要

⚠️ 注意点: 特定技能1号は同一分野内であれば転職が可能なため、採用後の転職リスクがあります。処遇・職場環境の整備や、キャリアパスの提示が定着率向上のカギになります。また、国内人材の競争は激化しているため、採用活動のスピードが求められます。


7.送り出し国選びで失敗しない3つのポイント


送り出し国選びで失敗しない3つのポイント

特定技能外国人の採用を成功させるためには、送り出し国の選択がカギを握ります。採用担当者が失敗しないための3つのポイントを解説します。


1分野と国民性・文化の「相性」を確認する


送り出し国を選ぶ際には、単に「人材が多い国」ではなく、「自社の業種・職場環境と相性がよい国」を選ぶことが重要です。たとえば礼拝時間の確保が難しい現場ではムスリムが多い国との相性が下がります。逆に、インバウンド対応が多い職場では英語力が高いフィリピン・スリランカ人材が強みを発揮します。

先輩社員への聞き取りや、採用実績のある企業へのヒアリングを通じて、職場環境と送り出し国の相性を事前に確認しましょう。


2送り出し機関の信頼性を徹底的に確認する


特定技能の海外採用では、現地の「送り出し機関」の信頼性が採用の成否を大きく左右します。特にベトナムでは政府の「認定送り出し機関リスト」への掲載が必須です。非認定機関を利用した場合、手続きが認められず採用できないリスクがあります。


確認すべき点は、①政府の認定リストに掲載されているか、②手数料の透明性(不透明な追加請求がないか)、③過去の採用実績と定着率、④日本語でのコミュニケーションが可能かどうか、などです。


3採用後の定着支援体制を事前に整える


どの国から採用しても、入社後のサポートが不十分だと早期離職につながります。特定技能1号は転職が認められているため、離職・転職のリスクは常に存在します。採用前から定着支援の体制を整えておくことが重要です。


具体的には、①日本語学習支援の継続(入社後もサポート)、②生活相談窓口の設置、③定期的な面談(月1回以上)、④母国語対応のマニュアル・指示書の整備、⑤キャリアアップ制度の整備(正社員登用制度等)などが効果的です。



8.よくある質問(FAQ)


QMOC未締結国から特定技能外国人を採用することはできますか?


A海外在住者の採用については、MOC未締結国では実質的に難しいケースがほとんどです。一方、国内に在留しているMOC未締結国の外国人(例:韓国籍、台湾籍など)であれば、在留資格変更手続きを経て採用できます(イラン・トルコ国籍は除く)。国内人材の活用を検討してみましょう。


Qベトナム人が最も多い理由は何ですか?


A主な理由は2つです。①技能実習生として来日したベトナム人が特定技能に移行するケースが多いこと、②日本への留学生数がアジア1〜2位であり、留学後に特定技能に移行する人材が多いこと。また、ベトナムは早くから日本への送り出し体制を整えており、認定送り出し機関数も最多水準です。


Qフィリピン採用はなぜ手続きが複雑なのですか?


Aフィリピンは「海外で働く自国民の保護」に非常に積極的な国で、労働者保護のための厳格な手続き(DMW審査・OEC取得・出国前オリエンテーション等)が法律で義務化されています。これらの手続きは外国人の権利を守るためのものであり、適切に対応することが企業に求められます。手続きが複雑な分、フィリピン人材は法的な保護が充実しており、採用後の定着率が高い傾向があります。


Q今後、特定技能の受け入れ国は増えますか?


A日本政府は引き続き外国人労働力の確保を重要政策として位置づけており、今後もMOCを締結する国は増加する可能性があります。2023年にはインド・マレーシアとの締結が行われており、今後もアフリカ諸国やその他アジア諸国との締結拡大が検討されています。最新の締結状況は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。


9.この記事のまとめ


この記事のまとめ

  • 特定技能外国人を海外から採用できるのは、日本とMOCを締結した14か国が主な対象(2026年4月時点)

  • 国内在留者の採用であれば、イラン・トルコを除いてほぼすべての国籍から採用可能

  • 最大の送り出し国はベトナム(全体の約42%)。近年はインドネシア・ミャンマーが急増

  • フィリピンは手続きが最も厳格(DMW審査・OEC取得が必須)。採用から就労まで4〜6か月を要することも

  • インドネシアからの採用ではハラール対応・礼拝時間の確保が定着率向上のカギ

  • ミャンマーは政情不安が続いており、現地採用よりも国内在留者の採用が安全

  • 業種別おすすめ:介護=フィリピン・インドネシア、建設・製造=ベトナム・ミャンマー、飲食=フィリピン・ネパール

  • 送り出し国選びの3大ポイントは「職場との相性」「送り出し機関の信頼性」「採用後の定着支援体制」



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